このブログはNHKとは関係のない個人(私)が、NHK FMラジオで放送された「ラジオ深夜便」の一部の番組内容をメモとして残しておくことを目的としています。ほぼ毎日の内容を不定期に更新していきます。
4:00〜5:00JST こころの時代 Spirtual Age
 アンカー Anchor: 遠藤ふき子(Endoh-Fukiko)さん インタビュアー Interviewer:上野重喜(Ueno-Shigeki)さん

内藤正典(ないとう まさのり、昭和31年・1956年9月29日生まれ)
 東京大学教養学科で科学史・科学哲学を専攻。専門はイスラーム地域研究。1997年より一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻教授。社会学博士。担当科目:民族文化共生論、地球社会と文明の対話など。 著書 『ヨーロッパとイスラーム 共生は可能か』(岩波書店)、『イスラーム戦争の時代』(NHK出版)ほか。

・イスラームの意味は「神の前に全てを投げ出す」「全てを神にゆだねる」
・回教という名称は、中国から伝わったので中国でイスラム教のを信じていた民族が回族だったのでその名がついた。いまは日本でも使われない。
イスラム教と呼ぶと、『イスラム』を仏教・キリスト教などのように崇拝の対象のように誤解されるかもしれない。
イスラム教徒の人をムスリムという。

イスラム教は7世紀のアラビア半島に生まれ、わずか200年で中東・北アフリカに広がり、スペインにまでたどり着く。
・当時のイスラムの中心はバグダード。大学兼図書館(バイトルヒクマン=知恵の館)があった。キリスト教、ユダヤ教の人もそこで学問をした。
キリスト教が西アジアからヨーロッパの方に中心が移り、で異端と呼ばれる人が迫害をうける。その人々が東の方にきてバグダードにもいた。

・英語で「アルなになに」のことばはアラビア語起源。バクダットで科学の学問をしていたキリスト教徒がいたことによる。
・ルネッサンスのとき、ギリシャの文化は直接ヨーロッパに伝わっていなかった。ギリシャの文化はいったんバグダットに移りそれをキリスト教徒が受けついだ。
・ヨーロッパ人はギリシャの古典を直接ギリシャ語から読んだのではなく、アラビア語になったものを読んで理解した。
・「アルゴリズム」は「アルフゥァリズミィ」というアラビア語の人名から来ている。西洋の文化はイスラム文化と交流があった。

イスラムが拡張した初期は武力で征服していった。
オスマン帝国が成立したときは「剣かコーランか」実はどちらもしていない。コーランのなかには「無理強いはしてはならない」という言葉があるので。
・土地の文化はそのまま残した。オスマン帝国が守ってやるから人頭税を払え、として税金はとった。「剣かコーランか」は西洋がわからあとで作ったもの。
キリスト教、ユダヤ教はイスラムにとっては先輩の宗教として敬意を払っている。敵だとは思っていない。
コーランにはイエスもマリアもモーゼもでてくる。イエスなどを否定する記述はまったくない。
・後の世でキリスト教を信じる人々がそれらの人を神として(まちがった)位置付けをしてしまった、とイスラムでは考える。
イスラムでは、ムハンマドも生身の人間であり、預言者に過ぎないとされる。

イスラム教徒はキリスト教を嫌っていないが、キリスト教徒は、600年も後になって出来た一神教のイスラム教徒を敵対的、差別的に扱っている。
オスマン帝国は2度西進しウィーンまで攻め上っている。それでキリスト教徒はトルコ人、イスラム教徒を暴力的であると思ってる。
・一方、キリスト教の側から十字軍もエルサレム奪回で派兵して多くのムスリムを殺害している。

・西ヨーロッパには移民として元植民地やトルコ、北アフリカなどから1500万人以上も来ている。
・タイ南部、マレーシア、インドネシア、フィリピンには多くのイスラム教徒がおり、イスラム教徒は日本にとっても隣人といえる。

・アメリカで起きた9.11の同時多発テロがイスラム教過激派により起こされたとされたので、イスラム教徒=暴力的とされてしまった。

トルコは99%がイスラム教徒。ヨーロッパの一員になろうとして半世紀に渡って運動している。
トルコは政教分離が厳しく行われている。公立学校ではお祈りの時間はない、女性のスカーフ着用禁止。お酒の製造、飲酒などOK。「世俗国家」と呼ばれる。
・EUの国々の人口はドイツ8200万人で最大、トルコの人口は7400万人。EUの重心が東へ移動するので、EUとしては不安である。

・ヨーロッパでは千年以上に渡って イスラム教=暴力的 という先入観が浸透している。
・創始者のムハンマド自身が商人出身ということもあって、イスラムは商売人的な宗教、戦争にはもともと向かない。
・貧しい人にお金を与えるという喜捨は神様への貸し付け、御褒美が何倍にもなって帰ってくる。
・砂漠の宗教ではなく、都市の宗教。都市・商人は争いごと・混乱・戦争をもっとも嫌う。商売上がったり。
イスラムの教えでは、「争い・戦争では女性、子供、高齢者は戦闘員ではないので絶対傷つけてはならない」とされている。
・日本では生々しい映像は放送されないが、現地のイスラム教国ではそのまま放送されて、それを見たイスラム教徒は激怒している。
・しかし、ほとんどのイスラム教徒は戦おうとはしない。
・世界で12億人以上のイスラム教徒がいるので、10万人に一人(宝くじの当選確率)いても千人以上のテロリストがでる。

・ヨーロッパのキリスト教徒は後からきたイスラム教徒を見下している。
キリスト教徒のイスラム教徒への驕りが目を曇らせた。イスラム教徒の憤りをもっと早く気づくべきであった。

小生の身近にはムスリムの方はいませんが、まれにJRの電車に乗るとムスリムのスカーフをした女性を見かけることがあります。ムスリムの方の生活や考え方についてはほとんど知りませんね。これを機会に関連の本でも読んでみようかな。
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